韓国の受験戦争がスゴすぎ!受験失敗したらチキン屋になるって本当?

韓国の受験戦争がスゴすぎ!受験失敗したらチキン屋になるって本当?

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この記事では、韓国の受験戦争について調査しました。韓国では、大学・高校への進学をめぐる受験競争が激しい国とされています。幼少期から厳しく教育される子どももいて、受験戦争はもはや社会現象ともいえる状況です。そんな韓国の受験戦争について歴史的背景、現状、仕組みや教育への影響などを整理してみましょう。そして、日本と比較してわかりやすく解説します。

目次

韓国の受験戦争が「スゴすぎる」といわれる理由は?

韓国の受験戦争がスゴすぎるといわれる理由は、国ぐるみで行われる受験や、各家庭が子どもに懸ける期待値の高さによるものです。学生は通常の授業が終了すると、塾で夜遅くまで勉強します。幼児期から塾に通ったり英語や数学の予備教育を受けたりする子どももいるそうです。「受験戦争」という言葉は、こうした熾烈な競争や長時間の学習、そして幼少期からの入念な準備の状況を指しているのです。

参考:韓国人採用ナビ

なぜ韓国では受験戦争が激しいの?

韓国では、高学歴だったり有名大学を卒業していたりすることが、有利な職業に就く一助となるという考えがあります。学歴が将来のキャリアや収入に直結しているという認識が、日本以上に色濃くあるのですね。特に首都・ソウルには名門高校・有名学園が集中しています。塾などの教育インフラも充実しており、もはやソウルは「教育地区」となっているのです。

子どもに悪影響はないの?

実は、韓国の受験戦争では子どもたちのメンタルに悪影響があると懸念されています。長時間の学習や休息のない毎日、そして家族からのプレッシャーにより、子どもたちのストレスや睡眠不足が慢性化し、うつや自殺リスクが高まると指摘されているのだそうです。また、子どもの教育にお金をかけているので、家計や消費・貯蓄に影響もするでしょう。学力試験に特化しすぎて、自由や探求的な学習、芸術的な活動が不足しているともいわれています。

参考:朝日新聞

韓国の受験戦争の歴史

韓国の受験戦争には、さまざまな背景があるようです。まず、韓国では儒教の教えである学問重視の伝統があります。また、1950~53年に行われた朝鮮戦争後の、国家再建期に文化が変わり始めたことも、韓国の受験戦争が始まったきっかけといわれています。戦後の経済成長期には大学進学率が急上昇し「高学歴であること」が、社会的ステータスや職業に就ける秘訣となっていったのですね。

「受験失敗したらチキン屋になる」とは?

韓国では、受験失敗したらチキン屋になるといわれているそうです。これはどういう意味かというと、韓国社会の構造や経済状況に対する皮肉が込められています。韓国では受験に成功し良い大学に入ることで、大企業に就職し安泰が手に入るといわれています。逆に言えば、受験に失敗すると大企業に就職できないため、チキン屋を開くしか道はないという皮肉なのだそうです。なぜチキン屋なのかというと「韓国にたくさんあるから」で、市場が飽和しているという状況も、皮肉に含まれています。

日本の受験と比較してみた

日本と韓国の受験競争は、一見似ていますがまったく違う顔を持ちます。社会の構造から教育観、経済状況にいたるまで、さまざまな相違点がありました。双方の国の受験戦争について、比較してみましょう。もし将来、韓国か日本で子育てをしたいと思っている人がいたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。どちらが良い・悪いではなく、どのような環境で子どもを育てたいかという価値観で、好みが分かれると思います。

受験の仕組み

日本では、一度受験に失敗しても再挑戦ができます。ハイレベルな大学だと、浪人制度も一般的ですよね。しかし、韓国ではほぼ一発勝負とされているそうです。日本と同じように再挑戦もできますが、心理的負担が大きく、親の期待を裏切ったという後味が残ってしまうのだとか。プレッシャーの中で夜間まで勉強漬けになっているだけに、失敗したときの心の負担は計り知れないのでしょう。

教育観

日本でもかつては「詰め込み教育」が行われてきましたが、昨今はややゆとり化していると思いませんか?最近では、IQで知能を計るよりも「非認知能力」を育て、直面する問題をいかに解決し、自分で道を切り開いて生きるかという教育も重要視されていますよね。韓国では、変わらず「名門大学→大企業=成功」という意識が根強く、そのレールから外れると落ちこぼれとみなされることもあるそうです。

社会構造

日本で「大企業」「良い会社」というと、製造やIT業界、公務などさまざまな種類が挙げられますよね。しかし、韓国では財閥に意識が集中しています。たとえば、サムスンやLGなど極端に大きな企業を、一般国民も目指しているというのが実態です。そのため、良い大学を卒業しても、韓国の親が考える「大企業」に就職できるのはほんの一握りで、ほとんどの人が「就活で失敗した」と感じやすいのだそうです。

若者のメンタルヘルス

受験戦争が激しい韓国で、若者たちはどのようにして精神を守っているのでしょうか。実はOECD(主観的幸福度)では、加盟国の中でも韓国が最下位クラスを記録しています。韓国の人は勤勉で努力家であり、また家族を大事にする文化があるので、親の期待を裏切らないよう頑張り続けてしまうのでしょう。また、日本のように「大学を卒業すればどこかには就職できる」という感覚ではなく「望んでいる企業に入れなければ就活は失敗」という極端な受け取り方をされるため、頑張っている若者たちの努力が報われないのですね。

参考:OECD

教育の熱

韓国では学歴=人生の成功と考えられ、それだけを目指しているといっても過言ではありません。しかも、一流の大学に入って財閥グループに就職することを夢見ている家庭が多いため、ほとんどの人は夢が叶わないのです。日本も、1990年代初期ごろまで学歴社会でした。しかしバブル崩壊後ゆとり教育が始まり、徐々に教育熱が落ち着いてきました。現在、日本では「受験戦争」という言葉さえも使われなくなり、より教育が多様化してきましたよね。

まとめ

韓国の受験戦争について調査してみました。隣国であり、エンターテインメントでは交流の深い日本と韓国。しかし、教育観や社会の構造を見てみると、こんなにも文化が違うのですね。食文化や礼儀など、感覚の似た国だと思いがちですが、実際に韓国で子育てをするとなると、180度違った生活になることが想像できます。改めて、子どもを育てるのは国の環境や文化も大きく影響するのだ、と感じますね。子どもの教育を考えている親御さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事を書いた人

はじめまして、SooRi です。
このサイトでは、韓国の女性アイドルや最新の美容トレンド、ライフスタイル情報を分かりやすく発信しています。
私自身も韓国カルチャーが大好きで、日々の生活に取り入れていることを皆さんとシェアしたいと思っています。

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