韓国旅行を楽しむうえで、食事マナーの違いを知っておくことはとても大切です。日本と似ているようで実は大きく異なる習慣も多く、知らないと戸惑う場面もあります。本記事では、韓国の食事マナーをわかりやすくまとめ、日本との違いや旅行中に気をつけたいポイントを紹介します。
日本と違いすぎる!韓国の食事マナーとNG行動
まずは、韓国の食事マナーとNG行動を調査しました。日本と違いすぎる点に驚く方も多いのではないでしょうか。
器を持ち上げるのは「下品」な行為?
日本では茶碗を持つのが基本ですが、韓国では「置いたまま食べる」のが鉄則です。器を持つのは「落ち着きがない」「乞食のよう」とされ、下品な行為と見なされてきました。ステンレス製の食器が多く、熱くて持てないという実用的な理由もあります。
左手は器に添えるか机に置き、右手でスプーンや箸を使いましょう。
スプーンと箸の厳格な使い分け
スプーンと箸のセット「スジョ」には明確な使い分けがあります。スプーンはご飯や汁物用、箸はおかず用です。日本ではご飯を箸で食べますが、韓国ではスプーンが基本。ビビンバもスプーンで混ぜます。
また、両手で同時に持つのはマナー違反。一方を使う間、もう一方はテーブルに置くのが正しいルールです。
食器を鳴らす音・麺をすする音は要注意
韓国では食事中に音を立てることは厳禁です。麺をすする音だけでなく、金属が器に当たる音や咀嚼音も嫌がられます。麺を食べる際は、箸で一口分をまとめるか、スプーンをレンゲのように使って静かに口に運ぶのがスマート。
周囲への配慮として、音を出さない「静かな食事」を心がけるのが現地のマナーです。
韓国の食事マナーには儒教の精神が反映
韓国の食事マナーには、年齢や上下関係を重んじる「儒教」の精神が深く根付いています。現地の方と食事を共にする際は、観光客であってもこの考え方を理解しておくことが、相互に敬意を払うための重要なポイントです。
食事を始めるタイミングと終えるタイミング
テーブルの料理が並んだからといって、すぐに箸をつけてはいけません。「その場で一番年上の人が箸をつけてから」、他の人が食べ始めるのが鉄則です。
また、食事を終える際も同様で、自分が早く食べ終わったとしても、目上の人がまだ食べている間は席を立たず、箸を置かずに待つか、ゆっくりとペースを合わせるのが礼儀です。
食事中の姿勢と「座り方」
オンドル文化が根付く韓国の座敷では、座り方に独自のマナーがあります。日本では正座が丁寧とされますが、韓国では「罰を受けている人」「罪人」の姿勢というイメージがあり、一般的ではありません。
男性は「あぐら」、女性は「立て膝」や「あぐら」が正式な座り方です。文化を尊重する姿勢として覚えておきましょう。
日本ではNGだけど韓国ではOK!驚きの文化の違い
ここからは、日本人から見ると「えっ、いいの?」と思ってしまうような、韓国ならではの習慣をご紹介します。
大皿料理や鍋は「直箸」でシェア
日本では「取り箸」が一般的ですが、韓国では鍋やおかずを全員の箸やスプーンで直接つつき合う「直箸」が基本です。これは韓国語で「情(ジョン)」と呼ばれる文化の表れで、同じ鍋を囲むことで親密さを確認し合う意味があります。
最近は衛生面から取り皿も増えていますが、直箸は今も親しさの証として好意的に受け止められるでしょう。
「渡し箸」や「移し箸」は気にしなくてOK
日本の箸使いで、「嫌い箸」とされるのは、器の上に箸を置く「渡し箸」や、箸から箸へ食べ物を受け渡す「移し箸」。しかし、韓国では特にマナー違反とはされていません。ただし、お葬式の際の儀式と混同されるような特定の動き(箸をご飯に突き立てるなど)は、日本と同様に厳禁なので注意しましょう。
お酒の席の厳格なマナー
韓国では食事マナーだけでなく、お酒の席特有のルールもあります。ここではどんなマナーがあるのかを紹介します。
「手酌」&「注ぎ足し」はNG
韓国で手酌は、一緒に飲んでいる相手に対して気を使わせていることになり、失礼にあたるとされています。「手酌をすると3年あるいは一生出世しない」「結婚できない」といったジンクスまであるほどです。
また、グラスにお酒が残っているうちに継ぎ足すのも基本的にNGとなります。グラスが完全に空になってから、相手にお酒を勧めるのがマナーです。
お酒を注ぐ・受ける時は「左手を添える」
お酒を注ぐ時、あるいは相手から注いでもらう時は、必ず両手を使います。右手で瓶またはグラスを持ち、左手を右腕の肘のあたりに添える、あるいは胸元に軽く当てるのが、相手への敬意を表す所作です。
これはかつて、韓服の袖が料理に触れないように手で押さえていた名残だと言われています。
目上の人の前では「横を向いて隠して飲む」
最も韓国らしいのが、お酒を飲む時の姿勢です。目上の人の前で正面を向いて飲むのは失礼とされ、顔を少し横に向け、左手でグラスを隠すようにして飲むのが正解です。韓国ドラマでもよく見かける光景ですが、これを現地で実践すると「マナーをよく知っている」と非常に感心され、良好な関係を築くきっかけになります。
旅行者が知っておくと役立つ便利知識
マナー以外にも、韓国の飲食店ならではのシステムを知っておくと、旅行がよりスムーズになります。
圧巻の「パンチャン(おかず)」システム
韓国の食堂では、メイン料理を頼むと、キムチ・ナムル・カクテキなどの小皿料理がずらりと並びます。これは注文しなくても無料で出てくるもので、しかもおかわり自由が基本です。
もし気に入ったおかずが空になったら、店員さんに追加を伝えれば、快く追加してくれます。
お会計は「年長者」がまとめて払う文化
日本では割り勘が主流ですが、韓国では依然として「その場で一番の年長者」や「誘った人」が全員分を支払う文化が根強く残っています。もし現地の方にご馳走になったら、無理にその場で渡そうとするよりも、「次は私がご馳走しますね」と提案したり、丁寧にお礼を伝えたりするのがスムーズです。
最後に
今回は韓国の食事マナーと旅行で気をつけるべきことを紹介しました。日本と似ているようで「真逆」なルールも多い韓国の食文化。最初は戸惑うかもしれませんが、相手を敬う儒教の精神を知れば、食事の時間はさらに深く楽しいものになります。
現地のマナーを尊重して、最高に美味しい韓国旅行を満喫してください。









